| 池袋 | JR山手線 |
| Ｊ埼京線 Ｍ丸の内線・Ｍ有楽町線・Ｍ副都心線 東武東上線・西武池袋線 | |
| 雑踏を我が出で来れば池袋線路の上にころがれり夕日 | |
| 都筑省吾『入日』 | |
| 池袋駅メトロの軌道ふりむかず走り去りたる大きなねずみ | |
| 三井ゆき『天蓋天涯』 | |
| 手児奈池のなよれる亀か池袋東武デパートのペット売り場に | |
| 日置俊次『記憶の固執』 | |
| 池袋駅北口につかつ前に佇つ血が燃えて燃えて燃えてゆくまで | |
| 仙波龍英『基地裏の花屋』 | |
| そに鳥の青江三奈死す池袋伊勢佐木町 昭和のわるも老いたり | 註：そに鳥は立に鳥 |
| 山埜井喜美枝『はらりさん』 | |
| 麦ばたの垂り穂のうへにかげ見えて電車過ぎゆく池袋村 | |
| 若山牧水 『さびしき樹木』 | |
| 池袋の古書店に流れつきゐたるわが若書きの歌書を買ひし人あり | |
| 築地正子（歌壇2000年３月号） | |
| 池袋駅北口界隈混沌と国籍分かぬアジア系のかほ | |
| 蒔田さくら子（短歌研究2009年2月号） | |
| 焼跡に掘立小屋のごとかりし池袋駅を君ら知るまじ | |
| 橋本喜典(歌壇2009年5月号) | |
| めくるめき池袋西口にわれは立つ道幅広く車走せ過ぐ | |
| 来嶋靖生(短歌研究2001年10月号) | |
| 池袋みどり大路に夏服のをとめらせつせつ朝を歩めり | |
| 水谷文子 『霜葉』 | |
| 木の実ふる椎名町すぎ池袋ものの臓器のひしめくところ | |
| 小島ゆかり『馬上』 | |
| 池袋の朝の公園に寝る人のボロを着る人スーツ着る人 | |
| 宗形光『スマトラトラ』 | |
| 池袋駅を底ひのごとくみて人の散粒はみな動きあり | |
| 上田三四二『遊行』 |