| 吉祥寺 | JR中央線 京王井の頭線 |
| 吉祥寺駅頭に竹の笛を吹くアンデスのやまを降りたらむ人は | |
| 小池光『時のめぐりに』 | |
| 東京は〈東（あづま）〉のみやこ吉祥寺野太き声をきかむとぞ来し | |
| 岡井隆『人生の視える場所』 | |
| 吉祥寺略奪婚の終末か胃の腑をのぼる酸に耐へ居（を）り | |
| 同 | |
| あたたかき吉祥寺の街妻とゆく一番ふかい底に火がある | |
| 岡井隆『ネフスキイ』 | |
| 吉祥寺に通いし日々よ鋏かすが白く広がる改札ありき | |
| 佐佐木幸綱『ムーンウォーク』 | |
| 昼の月にだれも気づかず吉祥寺駅前をあっ、赤とんぼ飛ぶ | |
| 同 | |
| 日曜の夕方吉祥寺でおりてそこにいるたくさんの若い人たち | |
| 永井祐『日本の中でたのしく暮らす』 | |
| 吉祥寺が生活圏でありし三十二年そののち二十七年 | |
| 花山多佳子『木立ダリア』 | |
| 吉祥寺駅地下道を菊花提げうらぶれ者の如く今日行く | |
| 宮柊二『獨石馬』 | |
| をののきてビラ配りたる日のありき吉祥寺南口階段下に | |
| 布宮慈子（短歌研究2009年1月号） |