佐藤弓生「モーヴ色のあめふる」（2015年；書肆侃侃房）
こめんと
第4歌集。表象はどうあれ、詩歌は心の真実のためにあると考えます。と、あとがきにある。同学年に当たるのでより注目の作者。（借りて読んだ。Oさん、いつもありがとう！）
付箋
ステップをおりゆくほどにつまさきはみえない水をさぐる 安曇野
手で包むこどものあたまあたたかい種がいっぱい詰まってそうな
思いだすメーテルのなにくわぬ顔 顔を夜霧におしつつまれて
涙とはうつくしい事故 ひさびさに人と会いたる四月二日の
声がわり心がわりも右肩がすこし溶けはじめた月の下
