| 東京 | JR東海道線・東海道新幹線・東北上越新幹線 Ｊ横須賀線・Ｊ中央＋総武線・Ｊ京葉線・Ｍ丸の内線 |
| 東京駅に朝むらがりて降りて来る勤めをとめをわれはともしむ | |
| 斎藤茂吉『暁紅』 | |
| 設計者辰野金吾の和魂みゆ小雨の似合ふ赤れんぐわ駅 | |
| 高野公彦『天平の水煙』 | |
| 携帯の電話を持たぬわれの名は呼ばれて東京駅にこだます | |
| 小石薫『行合坂』 | |
| 夕暮れが東京駅にさしかかる ふるさと行きに間に合う時間 | |
| 岡本幸緒[2010]『十月桜』 | |
| 波は内へ内へと寄せて漂着のヤン・ヨーステン転じて八重洲 | |
| 石川美南[2011]『裏島』 | |
| 東京駅は出征の父をまなびやの師をはた夫を見送りし記憶 | |
| 三浦克子（うた新聞2012年12月） | |
| 丸ビルを巣とする子等の靴磨きみな孤児にして雨中の決闘（でいり） | |
| 鈴木幸輔 『長風』 | |
| 東京駅百年目なる復元に大正三年遥けくあらず | |
| 春日真木子（角川2012年12月号） | |
| ゑしやぢやうり会者定離どこかさびしくて東京駅のみつ豆の味 | |
| 馬場あき子 『鶴かへらず』 | |
| 母送る東京駅に雨匂い水匂いようやく人匂う | |
| 山内頌子 『シロツメクサを探すだろうに』 | |
| 東京駅いまだ瓦礫の秋の陽に見し父母よ生きて逢いし日 | |
| 近藤芳美 『黒豹』 | |
| 春雨の東京駅に骨甕となりて着きたりあはれ節は | |
| 中村憲吉 『林泉集』 |
